
今回は、上肢の運動においての肩甲上腕関節と関節包についてです。

これまでのブログをみてくれている方は大分肩関節が2Dから3Dに考えられて来たのではないでしょうか?
解剖学的側面
関節包は、関節運動を構成する上での靭帯構造に囲まれた場所です。

右臼蓋全体像

△各関節上腕靭帯の走行△下関節上腕靭帯は骨頭の下方部から関節窩の後下方に走行している。 MGHL:中関節上腕靭帯 IGHL:下関節上腕靭帯
体幹と上肢の関係のように、内部ではこれだけ複雑な靭帯の流れがあります。そして、その靭帯構造と前回の引き付け機構の作用。
臼蓋に対して上腕骨頭接触する形になる。
その中で、運動における関節包は切っても切り離せないワケなんです。
関節包のストレスが一番少ない肢位は?
まずは、この肢位はいわゆるニュートラルの位置!そして、クライエントの評価にもなります。
インピンジメントの原因
肩関節のインピンジメント痛みはこのような原因が主とすることが言われています。
関節包の緊張
関節包がどのようにすると緊張するか運動性が出るのかを知る必要性がある。
このように関節包は肢位により、緊張状態が異なり、また図のように赤・青のたわみと伸びの関係がある。
ここを理解していないと、インピンジメントが発生しやすくなる!
関節上腕靭帯との関係で言えば、外旋で緊張、内旋で弛緩する。
つまり、どのような運動関係において関節方が緊張・弛緩を起こすのか?
上肢を取り扱う上で、関節包の関係を理解するといいですね。
ここで勘違いして欲しくないのは、上肢の取り扱いというのは接触している時ということではない。
中心をクライエントの生活に目を向けることがとっても大切です。
関節の固定位置と緩みの位置
関節には、その角度によって固定の位置(close−packed position)とゆるみの位置(open−packed position)があります。固定の位置とは、関節を構成する骨の凹面と凸面とが完全に合致し、関節包・靱帯が緊張した位置であり、関節の遊びがない状態のことをさします。また、固定の位置以外をゆるみの位置と呼んでいます。
さらにゆるみの位置のうち、最もゆるんだ位置を関節には、その角度によって固定の位置(close−packed position)とゆるみの位置(open−packed position)があります。
この位置では、関節の遊びが最も大き関節自体にかかる負担が少ないとされ、機能的肢位あるいは良肢位ともいわれています。
関節包内運動の評価・治療はこの位置から始められることが望ましいとされていますよ。
よくある夜間痛はどう考える?
よくある夜間痛の話です。
関節包・靭帯に圧迫した肢位を長時間取っていたとする。
それは当然の事ながら痛みとなる事は想像できますよね?
逆を考えると長時間同一肢位をとる臥位くらいは、痛みなく過ごす事を望まれるクライエントの気持ちは当然ですね。
「least−packed position」をクライエントに提供できれば、クライアントのハートをがっちり掴みやすくなります。
そこで肩甲上腕関節の「close−packed position」です。
「close−packed position」=関節最大外転外旋位
「least−packed position」=肩関節外転55°・水平内転30°・わずかに外旋とされています。
その肢位を頭を入れながら、枕などのポジショニングをすると効果的と考えられます。
じゃあどうやって枕を入れたらいいの?
どう関節方を意識して動かせばいいの?
そんな悩みの方は是非Manoのセミナーに一度足を運びください!笑