肩関節の基本的運動メカニズムについて語らせて下さい。
肩関節の運動は3つの要素がある
- 静的な役割(保持・固定)と動的な役割(運動)に分けられる
- 「肩周辺機構全体で行われるもの」として捉える必要がある
- 上腕骨と肩甲骨、鎖骨の合成運動として考える(肩甲上腕リズム)
今日は1の静的な役割(保持・固定)についてです。
まず、人間は地球上で生活する上で常に重力の中で生活をしてる。
それからは逃れることはできない。
そう考えた際に、常に人間の骨も同様に重力方向へ地球に引き付けられることになりますが、今回の肩関節という観点で捉え考えてみる。
これまでにブログにあげたように、肩関節の関節窩は浅く、自由度が広いのが特徴。
それは人間が進化を遂げる上で、上肢の自由度を求めたからと私は解釈している。
なので、ガッチリと骨での連結をしていないことで、以前ブログにあげた肩甲骨は筋の影響を受けることをすっぱく話してきた。
となると、肩関節は同様に運動性を重視し、姿勢の影響を大きく受ける。当然、姿勢は地球上で生活をしているので、重力の影響を受けることは御察しの通りです。
重力と筋のの関係
私たちは生活上重力の影響を受けるのに上腕骨にが外れないですよね?
そうなんですよね。
つまり、私たちは無意識のうちに筋肉を適度に収縮させ、上腕骨を関節窩に引き付けているんです。
Aは私たちが何もしていない環境下での関節窩に対しての、上腕骨の関係です。
B・Cは?
Cは一見脱臼?と思ってしまいますよね?
違うんです。
以前のBlogに肩関節の上腕骨の運動について記載しました。
転がり・滑りなど様々なものがありましたよね?
それを構成するためにはB・Cなどの現象が必要になってきます。
間違い無いのは、関節窩・臼蓋に対して離れすぎることです。
ある一定の距離が必要です。
そのためには、一定の引き付けが必要になります。
そこで抑えておきたいのが下記の筋です。
これらの筋が柔軟性がある程度ないと、何が起こるか?
それがいわゆる亜脱臼などになります。
この筋は学生時代に学んだいわゆるローテーターカフ筋群になります。
治療で必要なことは?
脳卒中の方の治療において、肩関節の運動(関節可動域をする前に)必要なのは、この筋の筋収縮ができる状態を準備する必要性があります。
いわゆるモビライゼーションやストレッチをしていきましょう。
その後に関節可動域練習を行う上で筋収縮を促すために必要な正しい感覚情報です。
関節窩と上腕骨の向きを意識しながら可動域練習をしてみましょう!