肩甲帯を促通したい!シリーズの今日は第4回になります。
解剖学的所見
外見上として、肩を捉えてしまうとどうしても大きな筋肉の三角筋や僧帽筋に目を奪われてしまうけど、その中にはインナーマッスル(いわゆるローテーターカフ筋)等が存在します。
しかし、更にその中にはもちろん、靭帯構造が存在します
さらには関節包が存在します!
明日からクライエントを見る時に着目して欲しいのは、肩関節を動かす際にこれだけの筋骨格系が多く存在しています。
肩の痛みが安易にインピンジメントとして筋の圧迫だけで囚われず、その中の存在を考える必要性があります。

そこで必要なのは、靭帯の緊張状態・関節包の内圧との関係です。
過度な緊張状態が必要ですよ。
それを判断するためには、どの位置で緊張が弛緩・高まるのかを知っておく必要性があります。
そこについては、後日発信します。
肩の痛みについて
痛みの話が出たので少しだけ、脳の機能的な話をします。
痛みは脳の神経回路として特に皮質脊髄路に対しての可塑性において、弱化を強め出力低下を強めるとされています。
ここについては、私自身、いろんな話や資料があり纏まりきれていないので確実な発信にならずごめんなさい・・・
ただ、言える事は痛みの誘発は全てにおいて回復を捉えた際に良い方向にはいきません。
肩の回復過程
Manoの1日研修会をして頂きました、人間総合科学大学の吉田先生のプレゼンでも下記のような回復過程をしっかり捉えるべきであるとプレゼンしていただきました。

急性期・回復期・生活期という病院や施設の観点ではなく、クライエントがどの時期の痛みでいるのかの判断が必要です。
そこで病院で整形疾患の方に関しては、この時期に合わせて皆さんは様々なアプローチしていると思います。

しかし、片麻痺のクライエントではどうしても、筋緊張の状態のみで判断し積極的に動かしているセラピストが多い気がします。

それもすごくわかります・・・
シナプス形成において、刺激入力はすごく大切でありますし、私も積極的なリハビリは大賛成です。
ただ、視点を変えて見るとリハビリの時に上肢を取り扱う時、リハビリ時間外の時間の過ごし方どう負担をかけずに筋収縮を行うのか、収縮をさせないのかそれがとても重要です。
肩の痛みはポジショニングが勝負。注目すべきは?
ポジショニングの必要性
要はリハビリ時・それ以外の時間のポジショニングではないでしょうか?
徒手的でも、物理的でもポジショニングです!!!
ただ、痛みがなければ良いというわけではありません。
特に急性期の時に勤めていた時によく見かけていた三角巾・アームスリングです低緊張にとにかくつけちゃうんですよね・・・。自分もよくしていました・・・
・・・・・物凄く反省です。
今、思うと低緊張ならと思い込みと取り扱いが楽という現実・・・
三角巾をしたらポジショニングとして捉えていた謎の自分の正義感・・・?まぁ昔話はこの辺にして。
決して、三角巾が悪いというわけではありません。
勘違いしないように^ ^
三角巾・ポジショニングのコツ
三角巾は、状況に応じて使用した方がいいと思います。
ベッド上で三角巾は、僕としては本当に発症初期のみがいいと思います。
なぜかというと、低緊張といっても同一肢位にしてしまうと二次的に短縮が進んでしまうから。
特に筋腱移行部ぅぅぅ〜!!
そう私は昔は全くそこへの配慮ができていませんでした。
恥ずかしいことに・・・
腱移行部は基本的にコラーゲン繊維であり、凄く短縮に繋がりやすくなってしまいます。
また、三角巾をしたのに肩関節の構造を理解していないために、ポジショニングの配慮ができていませんでした。
やはり、解剖学的構造の理解は必須です。
もう一度復習したい方は、読み直してくださいね。まずは骨からです▼

そこで、明日から皆さんが治療する上で、いきなり促通手技に入る前に当たり前ですがどの部位で痛みを感じないのか?
テンションが掛かり過ぎていないのか?
痛みの訴え・評価はクライエントのサインであり、治療の近道です!
まずは、クライエントと話す時間を大切にしましょう^ ^
まとめ
私の体験談を含め、少し肩のことについてお話させていただきました。骨・筋肉・靭帯と複合関節で、立体的に肩をとらえるまでには、解剖学の本をたくさん眺めました。
今、努力すれば、必ず自分にもクライエントにも返ってきますよ!
ということで、今日もお疲れ様でした。
今後、関節包・靭帯などのことについて記載したいと思います。