肩甲帯周囲筋促通のために必要な視点

本日のテーマは肩甲帯です下差し

肩甲帯は浮遊骨であり全身の影響をもろに受けます。

肩甲骨が様々な方向への可動性を持つためには、周囲を取り囲む筋連結が必要です。

体幹と多くの筋・関節の協調された働きを要し、体幹の姿勢コントロールに大きく影響されます。

上肢を空間で操作する際、自律的な体幹の分節的反応が起こり、末梢器官としての機能(探索・知覚器官及び操作)を発揮するために大きく貢献している。

逆に、姿勢コントロールに問題が生じてしまうと、上肢の空間コントロールは肩の安定性・運動性が失われやすい部位でもあります。

影響を受けにくい状況とは?

 

体幹の筋がある程度、緊張が保たれていることが必要となります。

特に片麻痺の患者様では、左右差ができてしまうことが多く見受けられ、高齢者の方では円背の方では腹部の緊張は起きにくい状況となります。

 

今回の提案として、上肢の治療提供として気をつける事は腹部の緊張です。

片麻痺の患者様と接していると、腹筋はバキバキなのにうまく安定しないことを目にしませんか?

必要なのは、アウターマッスルではなく、インナーマッスルに着目すると治療がうまくいく経験を私はしてきました。

そんな中で、治療的提案と自主トレとしてのアドバイスです。

▶️その1

上肢アプローチでは、徒手的にコアスタビリティーを意識する

徒手的にうまくいかないときは、バスタオルやホットパックなどを巻くようなバンドなどで腹部を圧迫する

▶️その2

普段の生活を自主トレとして捉える

車椅子は構造上後傾する形となっています。骨盤が後傾すると腹部は内圧を高めにくくなりますのでご注意を。

車椅子の方には、こんな方法がオススメです!

右差し車椅子座面の後ろ(坐骨あたり)に三つ折りにしたバスタオルをひき骨盤自体を前傾させやすくする

右差し胸郭が屈曲する(前方に曲がっている)と腹部は緊張が得られにくくなってしまうため、テーブルの上に両上肢が位置できる高さにし胸郭の伸展を設定する

そうする事で、普段の食事などの机上の作業が体幹が働きやすくなる事で、上肢が動かしやすくなり日々の生活自体が練習となりやすくなります。

 

体幹機能について、43枚の資料にまとめました。
体幹の関係を理解することで患者さんの触れ方が変わり、治療の質が上がります^^

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